主な違いは全てを自分で決めていくこと

まず企業型確定拠出年金の特徴をおさらいしましょう。企業型は企業で運用機関などの制度を整えて、従業員個人が運用方法を決定していく形になっています。従業員は原則加入で拠出金も基本的に会社が出す形になっています。しかし会社の制度であるため、受給権を得るまでに勤続期間などの条件がある場合がほとんどです。
一方、個人型(iDeCo)の場合はまず任意加入であることが大きな違いになります。そして運用機関なども全てを個人で決定していく形になっています。また、当然ですが拠出金は全額自己負担になります。しかし、対象は個人となっているため受給権としては加入した瞬間から発生します。個人型は個人としての資産運用の補助制度、企業型は福利厚生の一環として捉えると分かりやすいかもしれません。

どのように始めるの?

個人型確定拠出年金(iDeCo)は各証券会社などで制度を用意しています。各会社のメリット・デメリットなどを比較して決定しましょう。次に運用金額・運用方法を決定していき、完了します。制度の加入自体はこれで終わりですが、確定拠出年金の場合は重要なのはここからです。定期的に運用益などをチェックして運用方法を見直していきましょう。

節税効果はどのくらいあるの?

拠出限度額が企業型、個人型によって異なりますが例えば個人型の確定拠出年金で、厚生年金基金制度のない場合、最大で月額23000円を拠出できます。この時、年間での掛け金は276,000円となります。これを所得控除とできるのです。課税所得が400万円だった場合、節税金額としては所得税率が20%、住民税率が一律10%なので、276,000円×30%=82,800円分の節税効果があるのです。