REITの買い方は3種類ある
REITに投資する方法は、大きく分けて3つあります。個別のJ-REITを買う方法、REIT ETFを買う方法、REITを組み入れた投資信託を買う方法です。
| 買い方 | 特徴 | 向いている考え方 |
|---|---|---|
| 個別J-REIT | 特定の投資法人を選んで購入する | 保有物件や分配金を自分で確認したい人 |
| REIT ETF | 東証REIT指数などに連動する商品が多い | 複数銘柄にまとめて分散したい人 |
| REIT投資信託 | 国内外のREITに分散投資する投信もある | 積立や地域分散を重視したい人 |
REIT投資信託との違いは?ETFとの違いも確認
「REIT」と「REIT投資信託」は混同されやすいですが、厳密には違います。個別REITは不動産を保有する投資法人そのものに投資するイメージです。一方、REIT投資信託は、複数のREITや関連資産を組み入れた投資信託です。
ETFは証券取引所に上場している投資信託で、取引時間中に市場価格で売買できます。通常の投資信託は、1日1回算出される基準価額で購入・解約する仕組みです。
初心者が幅広く分散したい場合は、REIT ETFやREIT投資信託から検討する方法があります。一方で、分配金の安定性や物件内容まで見て選びたい場合は、個別J-REITを比較する方法もあります。
REITはNISAで買える?成長投資枠の対象を確認
2024年からの新しいNISAでは、成長投資枠の対象商品に上場株式、ETF、投資信託、REITなどが含まれています。金融庁のNISA資料でも、成長投資枠の対象商品としてREITが示されています。
ただし、すべての商品がすべての金融機関で買えるわけではありません。NISAの成長投資枠では、年間投資枠や非課税保有限度額が決まっており、成長投資枠だけで使える上限もあります。実際に購入する前に、利用している証券会社で対象商品かどうかを確認してください。
NISAでREITを買うときの注意点
- 分配金が非課税になる可能性がある一方、価格下落リスクはなくならない
- NISA口座内の損失は、課税口座の利益と損益通算できない
- 分配金目的でも、投資口価格が下がればトータルで損をすることがある
- 成長投資枠の対象かどうかは、証券会社や商品一覧で確認する
REIT銘柄の選び方で見るべき7つのポイント
REITのおすすめ銘柄を探すときは、単純な利回りランキングだけでなく、次の項目を確認しましょう。
- 用途:オフィス、住宅、物流、ホテル、商業施設など、何に投資しているか
- 地域:東京中心か、地方分散か、海外物件があるか
- 稼働率:保有物件に空室がどれくらいあるか
- 分配金の安定性:一時的な売却益に依存していないか
- LTV:借入金の比率が高すぎないか
- スポンサー:運用会社やスポンサーの不動産運営力は十分か
- NAV倍率:保有不動産価値に対して投資口価格が割高・割安か
特に分配金利回りが極端に高い銘柄は、なぜ高いのかを確認することが重要です。価格下落によって利回りが高く見えている場合、将来の分配金減少を市場が織り込んでいる可能性もあります。
REITの買い時はいつ?一括より分散が現実的
REITの買い時を正確に当てることは簡単ではありません。金利、景気、不動産価格、賃料、投資家心理など多くの要因で価格が動くためです。
一般的には、次のような局面ではREITの投資妙味を検討しやすくなります。
- 金利上昇への警戒で価格が下がっているが、分配金の原資が大きく崩れていない
- NAV倍率が過去水準と比べて低く、資産価値に対して割安感がある
- ホテル、住宅、物流など、用途別の収益環境が改善している
- 長期で分配金を受け取りながら保有する方針を持てる
ただし、短期的な底値を狙うと失敗しやすいため、毎月または数回に分けて購入する方法も選択肢になります。REITは分配金があるため、長期保有と相性がよい面がありますが、価格変動リスクを抑えるには時間分散も大切です。
米国REITと日本REITの違い
米国REITは、米国の不動産市場に投資するREITです。Nareitによると、REITは収益を生む不動産を保有・運営または融資する会社であり、多くは主要取引所で取引されています。米国REITには、データセンター、通信インフラ、物流、住宅、商業施設、ヘルスケアなど、日本よりも多様なセクターがあります。
一方で、米国REITに投資する場合は為替変動リスクがあります。円高になると、米ドル建て資産の円換算価値が下がることがあります。また、外国税制や二重課税調整、投資信託・ETFの費用も確認が必要です。
REITとインフラファンドの違い
REITとインフラファンドは、どちらも証券取引所で売買できる投資商品ですが、投資対象が異なります。REITは主に不動産に投資するのに対し、インフラファンドは太陽光発電設備などのインフラ資産を主な投資対象とします。
インフラファンドは売電収入などを背景に分配金を出す商品がありますが、制度変更、発電量、天候、設備劣化、固定価格買取制度の影響など、REITとは異なるリスクがあります。「高利回り」という共通点だけで同じ商品と考えないようにしましょう。
REIT優待はおまけとして考える
一部のJ-REITでは、ホテル宿泊割引やヘルスケア施設関連の投資主優待を設けている場合があります。ただし、株主優待のようにすべてのREITにあるものではなく、内容や条件は変更・廃止されることがあります。
優待は魅力のひとつですが、REIT投資で優先すべきなのは、分配金の持続性、保有物件の質、財務の健全性です。優待だけを理由に選ぶと、価格下落や分配金減少で期待した成果が得られない可能性があります。
最後に確認したいポイント
REITは、少額から不動産に投資でき、分配金を受け取れる可能性がある便利な金融商品です。一方で、元本保証ではなく、金利上昇や不動産市況の悪化で価格が下がることがあります。
REITを検討する際は、利回りランキングだけでなく、東証REIT指数の動き、金利環境、用途別の市況、分配金の原資、財務健全性を合わせて確認しましょう。NISAの成長投資枠を使う場合も、非課税メリットだけに注目せず、損失リスクや対象商品の条件を理解することが大切です。
「REIT おすすめ」を探す場合でも、万人に合う銘柄はありません。安定的な分配金を重視するのか、成長テーマを重視するのか、国内REITにするのか米国REITも含めるのかで、選ぶべき商品は変わります。まずは少額・分散・長期の視点で、無理のない範囲から検討することが重要です。
