債券価格と金利の関係|なぜ逆に動きやすいのか
債券価格と金利には、基本的に逆の関係があります。市場金利が上がると、すでに発行されている低い利率の債券は魅力が下がりやすくなります。そのため、既発債の価格は下がりやすくなります。反対に、市場金利が下がると、過去に発行された高めの利率の債券は相対的に魅力が増すため、価格が上がりやすくなります。
たとえば、年1%の利子がつく債券を持っているとします。その後、新しく発行される同じような条件の債券が年2%になれば、多くの投資家は年2%の新しい債券を選びたくなります。すると、年1%の債券を売るには価格を下げる必要が出やすくなります。これが、金利上昇時に債券価格が下がりやすい理由です。
満期までの期間が長い債券ほど金利変動の影響を受けやすい
一般的に、満期までの期間が長い債券ほど、金利変動の影響を大きく受けやすくなります。なぜなら、長期間にわたって現在の利率が続くため、将来の金利との差が価格に反映されやすいからです。
そのため、債券ランキングや債券ETFランキングを見るときは、利回りの高さだけで判断しないことが大切です。高い利回りの背景には、長い残存期間、信用リスク、為替リスク、流動性の低さなどが隠れている場合があります。
債券の主な種類|国債・社債・外債・個人向け国債
債券にはさまざまな種類があります。代表的なものは、国が発行する国債、地方公共団体が発行する地方債、企業が発行する社債、海外の国や企業が発行する外債です。
- 国債:国が発行する債券。日本国債は日本政府が発行する。
- 地方債:都道府県や市区町村などが発行する債券。
- 社債:企業が資金調達のために発行する債券。
- 外貨建て債券:米ドル、ユーロ、豪ドルなど外貨で発行・償還される債券。
- 個人向け国債:個人が買いやすいように設計された日本国債。
個人向け国債は1万円から購入できる
個人向け国債には、半年ごとに適用利率が変わる「変動10年」と、発行時の利率が満期まで変わらない「固定5年」「固定3年」があります。いずれも1万円から購入でき、毎月発行されています。また、年率0.05%の最低金利保証があります。
中途換金は、原則として発行から1年経過後に1万円単位で可能です。ただし、中途換金時には直前2回分の各利子相当額に一定の係数をかけた中途換金調整額が差し引かれます。そのため、短期間で使う予定のお金を入れる商品として考える場合は、普通預金や定期預金との違いも確認しておきましょう。
新発債と既発債の違い|買う前に確認したいポイント
新発債とは、新しく発行される債券のことです。発行条件が決まっており、募集期間中に申し込む形が一般的です。一方、既発債とは、すでに発行されて市場で取引されている債券です。既発債は市場価格で売買されるため、額面より高い価格で買うことも、低い価格で買うこともあります。
新発債は条件を比較しやすい一方、募集が限られます。既発債は選択肢が多い一方、価格、残存期間、利回り、流動性を自分で確認する必要があります。特に「利率が高い」と見えても、購入価格が高いと最終的な利回りは思ったほど高くならない場合があります。
生債券のデメリットも理解しておく
個別の債券を直接買う投資は「生債券」と呼ばれることがあります。満期まで持つ前提なら収益の見通しを立てやすい面がありますが、デメリットもあります。
- まとまった購入単位が必要な商品がある
- 途中売却時の価格がわかりにくい場合がある
- 発行体が破綻すると元本や利子が減る可能性がある
- 外貨建て債券は為替変動で円ベースの損益が大きく変わる
- 複数銘柄に分散しにくい場合がある
「債券おすすめ銘柄」を探す場合でも、特定の銘柄名だけで判断するのではなく、自分の目的に合うかを確認することが大切です。利回り、満期、通貨、発行体、格付け、手数料、途中売却のしやすさをセットで見ると、判断しやすくなります。
債券には個別に買う方法だけでなく、投資信託やETFを通じて分散する方法もあります。ただし、便利な商品にも注意点があります。次のページで違いを整理します。
債券投資信託や債券ETFは手軽ですが、「債券だから値下がりしにくい」とは限りません。商品の中身とリスクは次のページで確認しましょう。
